2022年08月09日
人材育成
企業における人材育成について
目次
組織の中で『人を育てる』ことは、どの企業においても重要なテーマではないでしょうか。人が育つ=組織が育つ=企業が育つと言われており、企業として成長していくためにはそこで働く人材をしっかり育てることが大切です。それでは、企業の中で人を育てるにはどのような方法があるのでしょうか。
人材育成の方法
企業の中で人材を育てる方法は、大きく分けて3つあると言われています。
- OJT(On the Job Training/現場における教育や指導)
- Off-JT(Off the Job Training/業務外の教育)
- SD(Self Development/自己啓発)
では、それぞれの方法を具体的に見ていきましょう。
OJT(On the Job Training/現場における教育や指導)
OJTは、おそらくどの企業でも実施しているでしょう。現場において上司や先輩から直接指導を受け、業務の知識やノウハウを学ぶやり方です。実践力が身につくため、仕事を行う上では欠かせない教育方法だと言えます。
しかし、OJTを行う際には予めどのくらいの期間で何をどこまで習得させるのか、具体的な計画を立ててから実施する必要があります。さらに、それを実行する中で、個人の習得度や理解度に合わせて常に計画を見直し理解促進のために努めなければ、良い効果は生まれません。
また、OJTは単に仕事を教えるだけではなく、マニュアルや上司からの指導により学んだ知識や経験を、実際に一人で取り行うことが出来るように導くことが大切です。
そのため、会社側(人事や上司)はOJTを実施する社員に対し、OJTの目的や実施方法をしっかり伝えるだけでなく、育成に悩んだり困った際にしっかりフォローやサポートが出来るような体制を組むべきでしょう。
◆OJTのメリット
- 業務に直結した内容を指導するため、実践力を養うことが出来る
- 予め立てた計画を元に、OJTを受ける社員の成長に合わせて指導することが出来るため、より習熟しやすい環境を作ることが出来る。
- 社内で実施するため、コストがかからない。
- 業務上関係する上司や先輩から直接指導を受けるため、職場のコミュニケーションに繋がる。
◆OJTのデメリット
- OJTを実施する社員の考え方や教え方に左右されやすい。
- OJTを実施する社員によって習熟度や理解度が異なるため、差が出やすい。
- 業務で必要な知識やスキルは習得できるが、それ以外のことに関しては身につきづらい。
<参考記事>
OJTとは何か?意味、導入方法、効果、注意点などを徹底解説|人材派遣のお仕事なら【スタッフサービス】 (staffservice.co.jp)
Off-JT(Off the Job Training/業務外の教育)
Off-JTとは、OJTとは異なり業務以外の教育、すなわち研修やセミナーのことを指します。研修やセミナーにも様々な種類がありますが、社内で実施する「社内研修」、社外の研修に参加する「社外研修」、外部講師にを招いて実施する「外部研修」が主な研修と言えます。
それぞれの研修についての詳細は、こちらよりご確認ください。
・社内研修についてはこちら
社内研修を行う際のポイントとは? – 株式会社ソフィアコミュニケーションズ (sophiacommunications.net)
・外部研修についてはこちら
初めて外部研修会社を利用する際に気を付けたいこと – 株式会社ソフィアコミュニケーションズ (sophiacommunications.net)
◆Off-JTのメリット
- 職場では学ぶことの出来ない専門的な知識やノウハウ、マインドなどを習得出来る。
- 業務を離れることでリフレッシュになると共に、新たな気づきを得る良いきっかけになる。
- 受講者全員が同じ内容の研修を一斉に学ぶことが出来る。
- 参加者同士でコミュニケーションを取ることが出来る。
◆Off-JTのデメリット
- 研修の内容を実践に活かせるようフォロー体制が必要。
- 社内研修の場合は時間と労力、社外研修や外部研修の場合はコストがかかる。
- 内容や講師などの選定や準備に時間がかかる。
また、昨今のOff-JTはコロナの影響がありオンラインで実施する企業も増えています。もし、企業内でオンライン研修の実施を考えている方は、是非下記をご覧ください。
・オンライン研修を失敗しない方法についてはこちら
オンライン研修を成功させる秘訣とは – 株式会社ソフィアコミュニケーションズ (sophiacommunications.net)
・オンライン研修のメリットとデメリット
オンライン研修 とは?人事から見たメリットとデメリット (sophiacommunications.net)
SD(Self Development/自己啓発)
「自己啓発セミナー」という言葉をよく耳にすると思います。企業としては自己啓発に取り組んでほしいという意思のもと、様々な自己啓発セミナーを用意している企業もあります。自己成長に関心がある社員は自ら自己啓発に取り組むでしょうが、そうでない社員が大半ではないでしょうか。
また、時間ややり方に自由度が高い分、社員本人に全てをお任せしていると本来学んでもらいたい内容や企業の方向性とズレてくる可能性がありますので要注意です。
そのため、企業は自己啓発をして欲しい社員に対し、なぜそれが必要なのか、その知識を習得するとどんなことが出来るのかといった目的やなって欲しい姿を伝え、自ら必要性を感じ取り組んでくれるようにサポートすることが大切です。
◆SDのメリット
- 内容や実施方法、費用など、全て自分で決めて設定することが出来る。
- 自分に合ったペースや進め方で実施出来る。
- セミナーへの参加、書籍での学習、各種検定や資格取得、通信教育など選択肢が幅広い。
◆SDのデメリット
- 一人で実施するため、モチベーションの維持が難しい。
- 他者からのアドバイスや指導がなく自己完結型のため、当初の目的から外れることがある。
- 業務時間外の余裕がないと実施出来ない。
<参考記事>
人材育成の3つの手法 | 人材育成サポーター (aircourse.com)
効果的な人材育成とは
ここまでに人材育成の方法について述べてきましたが、ではどのように実施するのが最も効果的なのでしょうか。
答えは「組み合わせて実施する」「並行で実施する」ことです。例えば、OJTを実施する社員がそのノウハウやマインドをOff-JTで学びOJTで実践する、OJTで学びきれない知識などをOff-JTで補う、などです。また、それと並行して自身のスキルアップのため、並行してSD(自己啓発)を行うことが出来ればベストでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、企業における人材育成にはOJT・Off-JT・自己啓発の3つの方法があることと、それぞれの特徴やメリットとデメリットについて説明してきました。
人材育成を考える際、「これをすれば必ず育成します!」と言い切るのは難しいです。社員一人一人の課題や傾向をしっかり見極めたうえで、必要な研修に参加させてみたり、上司より直接指導を行ったり、自己啓発をしやすい環境を整えてみることが大切です。どのように人材育成を行ったら良いか迷っている方は、是非参考にしてみてください。