失業保険は自己都合で3ヶ月以内に就職しても損しない?再就職手当で得する方法

失業保険と再就職手当の解説記事アイキャッチ。2025年4月の法改正に基づき、早期再就職が経済的に有利であることを訴求。

「自己都合退職で3ヶ月以内に就職したら、失業保険がもらえなくて損するのでは?」と不安に感じていませんか。

結論から言えば、早期再就職は金銭的に損ではありません。再就職手当を使えば、基本手当の60〜70%を一括で受け取れます。

さらに就職先の給与も加わるため、満額受給より総収入が多くなるケースが大半です。

この記事でわかること
・再就職手当の仕組みと支給率(60〜70%
・月収25万〜35万円のシミュレーション比較
・2025年4月改正で給付制限が1ヶ月に短縮された影響
・再就職手当の8つの受給条件と見落としやすいポイント
・退職から入金までのスケジュール

年間600名以上のキャリア支援実績をもとに、最新の制度情報を整理しました。

編集部

なお、2025年4月の法改正で自己都合退職の給付制限は2ヶ月から1ヶ月に短縮されています。

「3ヶ月」という情報は旧制度のものです。厚生労働省の改正案内もあわせて確認してください。

厚生労働省による給付制限期間短縮の案内リーフレット(2025年4月施行)
引用:厚生労働省
目次

失業保険は自己都合で3ヶ月以内に就職しても損しない【理由】

失業保険を満額受給する場合と早期再就職する場合の比較図。給与と手当を合算すると早期再就職の方がお得であることを示している。

「早く就職すると失業保険がもらえない」と考える人は少なくありません。しかし、再就職手当を活用すれば一括でまとまった金額を受け取れます。

給付制限中に就職が決まったら、失業保険は1円ももらえないの?

編集部

基本手当は受け取れません。ただし再就職手当として基本手当の60〜70%を一括で受給できます。

給付制限1ヶ月の壁で基本手当は原則受給できない

2025年4月以降の自己都合退職者は、待期7日間+給付制限1ヶ月が経過するまで基本手当を受け取れません。

退職後にハローワークで求職申込みをした日が「受給資格決定日」です。そこから7日間の待期期間が発生します。さらに1ヶ月の給付制限が続きます。

最短でも約1ヶ月半は基本手当が支給されません。3ヶ月以内に就職するケースでは、制限中か制限明け直後に再就職が決まることがほとんどです。

では、基本手当がもらえなければ損なのでしょうか。答えはノーです。早期再就職者には再就職手当というまとまった一時金が用意されています。

再就職手当なら基本手当の60〜70%を一括で受け取れる

ハローワーク公式サイトに記載された再就職手当の支給率と計算式
引用:ハローワークインターネットサービス

再就職手当は、早期に再就職した人が基本手当の60〜70%を一括で受け取れる制度です。支給率は残っている所定給付日数の割合で決まります。

残日数の割合支給率
所定給付日数の3分の2以上を残して就職70%
所定給付日数の3分の1以上を残して就職60%

たとえば所定給付日数90日の人が給付制限期間中に就職すれば、残日数90日のまま。70%の支給率が適用されます。

70%しかもらえないなら、満額のほうが得では?」と思うかもしれません。しかし満額受給には約4ヶ月間の受給期間が必要です。その間は給与収入がゼロになります。

再就職手当の一括支給+就職先の給与を合算すると、満額受給を上回るケースが多くなります。具体的な金額は次のセクションで比較します。

編集部

再就職手当の仕組みや、早く就職することのメリットについては、こちらの厚生労働省公式動画でも分かりやすく解説されています。

早期再就職のほうが総額で得になるケースが多い

基本手当の日額は、離職前の賃金の約50〜80%にすぎません。

月収25万円の人なら日額約5,700円です。月額換算で約17万円となり、現職の手取りより大幅に減ります。

一方、再就職すれば初月からフルの給与が入ります。さらに再就職手当の一括支給が加わります。

早期再就職が得になる理由
・基本手当は賃金の50〜80%で、現職より収入が減る
・再就職手当(60〜70%)+就職先の給与で総額が上回る
・失業期間が短いほど、トータルの収入ロスが少ない

「早期再就職=金銭的に損」は思い込みです。次のセクションで月収別に数字で比較します。

失業保険の自己都合退職で3ヶ月以内に就職すると得になる根拠

月収別のシミュレーションで、再就職手当がどれだけ有利になるかを数字で比較します。

以下は自己都合退職・被保険者期間10年未満(所定給付日数90日)・2025年4月以降の離職が前提です。

基本手当日額は概算値のため、正確な金額はハローワーク「基本手当について」で確認してください。

具体的にいくらもらえるのか、金額で知りたいです。

編集部

月収25万・30万・35万のケースで比較します。いずれも再就職手当+給与が有利です。

失業保険の受給漏れが起きやすい人のと特徴

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申請のタイミングを誤る、書類の記載を間違える…

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月収25万の場合|再就職手当は約35.9万円の一括支給

月収25万円(額面)で給付制限中に就職した場合、再就職手当は約35.9万円が一括で支給されます。

計算例:月収25万円の場合

賃金日額:25万円 × 6ヶ月 ÷ 180日 = 約8,333円
基本手当日額:給付率を適用 → 約5,707円
満額受給の総額:5,707円 × 90日 = 約51.4万円
再就職手当(残90日・70%):5,707円 × 90日 × 70% = 約35.9万円

比較項目満額受給再就職手当+就職
失業保険からの収入51.4万円35.9万円(一括)
受給完了までの期間4ヶ月就職後約1.5ヶ月で入金
給与収入(3ヶ月分)0円75万円
3ヶ月間の総収入約51.4万円約110.9万円
※30歳未満・被保険者期間10年未満の条件で算出。給付率は厚生労働省の算定式に基づく概算値です

満額受給では約4ヶ月間、月額約17万円の基本手当だけで生活する必要があります。給付制限中に再就職すれば、総額は約2倍です。

月収30万の場合|早期就職で満額受給を大きく上回る

月収30万円のケースにおける失業保険満額受給と早期再就職の収入比較表。総収入に約73万円の差が出ることを解説。

月収30万円の場合、再就職手当は約39.1万円です。就職先の給与1ヶ月分を加えるだけで、満額受給の総額に迫ります。

計算例:月収30万円の場合

賃金日額:30万円 × 6ヶ月 ÷ 180日 = 10,000円
基本手当日額:給付率を適用 → 約6,208円
満額受給の総額:6,208円 × 90日 = 約55.9万円
再就職手当(残90日・70%):6,208円 × 90日 × 70% = 約39.1万円

比較項目満額受給再就職手当+就職
失業保険からの収入55.9万円39.1万円(一括)
給与収入(3ヶ月分)0円90万円
3ヶ月間の総収入約55.9万円約129.1万円

仮に就職まで1ヶ月かかったとしても、再就職手当39.1万円+給与2ヶ月60万円=約99.1万円です。満額受給の55.9万円を大きく上回ります。

「満額もらってからゆっくり就職しよう」という計算は、給与がゼロになる期間を見落としています。

月収35万の場合|基本手当日額の上限6,570円に注意

令和7年度の雇用保険基本手当日額の上限表(再就職手当用)
引用:厚生労働省

月収35万円以上になると、再就職手当の計算に使う基本手当日額に上限が適用される場合があります。

計算例:月収35万円の場合

賃金日額:35万円 × 6ヶ月 ÷ 180日 = 約11,667円
基本手当日額:給付率を適用 → 約6,495円
再就職手当の算定日額:6,495円(上限6,570円以内のためそのまま適用)
再就職手当(残90日・70%):6,495円 × 90日 × 70% = 約40.9万円

上限額に注意
再就職手当に係る基本手当日額には上限6,570円(60歳未満、令和8年7月31日まで)が設定されています。残業代や各種手当を含めた賃金が高い場合、上限が適用されます。

月収(額面)再就職手当の基本手当日額再就職手当(70%・90日)
25万円5,707円35.9万円
30万円6,208円39.1万円
35万円6,495円40.9万円
40万円以上6,570円(上限)約41.4万円(上限)
※再就職手当に係る基本手当日額の上限額は毎年8月1日に改定されます。上記は令和8年7月31日までの金額です

月収が上がっても再就職手当の増加幅は小さくなります。つまり、高収入の人ほど「早く就職してフル給与を得る」ことの経済的メリットが大きいといえます。

給与ダウン時は就業促進定着手当で差額を補填できる

再就職先の給与が前職より下がった場合は、就業促進定着手当で差額の一部を受け取れます。

就業促進定着手当の概要

対象者:再就職手当を受給し、再就職先に6ヶ月以上勤務した人
条件:再就職先の賃金が離職前より低いこと
計算式:(離職前の賃金日額 − 再就職先の賃金日額)× 再就職後6ヶ月間の賃金支払基礎日数
上限額:基本手当日額 × 支給残日数 × 20%

2025年4月改正で上限が引き下げ
上限額が「支給残日数の40%」から「20%」に引き下げられました。従来より受給額は縮小しています。

制度自体はなくなっていません。「給与が下がるから再就職をためらう」という判断をする前に、この手当の存在を知っておくことが重要です。

申請期間は再就職から6ヶ月経過した翌日から2ヶ月以内です。忘れずに手続きしてください。

自己都合の失業保険で再就職手当をもらう条件|見落としやすい4点

再就職手当をもらうための重要条件チェックリスト。残日数、待期期間、就職経路、内定時期の注意点を記載。

再就職手当をもらうための具体的な条件については、ハローワークの公式動画でポイントがまとめられています。申請前にチェックしておきましょう。

再就職手当を受け取るには8つの条件をすべて満たす必要があります。1つでも欠けると不支給です。

条件が多くて不安です。見落としやすいポイントはどこですか?

編集部

特に「就職経路の制限」と「求職申込み前の内定」で不支給になるケースが多いです。

再就職手当の8つの受給条件
1.待期期間(7日間)満了後に就職または事業を開始していること
2.基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あること
3.離職した前の事業主に再就職していないこと
4.給付制限がある場合、待期満了後1ヶ月間はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介による就職であること
5.1年を超えて勤務することが確実であること
6.原則として雇用保険の被保険者になっていること
7.過去3年以内に再就職手当または常用就職支度手当を受給していないこと
8.受給資格決定(求職申込み)前から採用が内定していた事業主に雇用されていないこと

再就職手当は、基本手当の受給資格の決定を受けた後に安定した職業に就き、支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あり、一定の要件に該当する場合に支給されます。

出典:厚生労働省「再就職手当のご案内」(2026年時点)

このうち「知らなかった」で不支給になりやすい4つの条件を詳しく解説します。

所定給付日数の残り3分の1以上が必須ライン

支給残日数が所定給付日数の3分の1未満になると、再就職手当は受け取れません。所定給付日数90日の人なら、残日数30日未満がボーダーです。

残日数の割合支給率90日の場合の残日数目安
3分の2以上70%60日以上
3分の1以上60%30日以上
3分の1未満対象外29日以下

「就職先が決まったけど、もう少し基本手当をもらおう」と先延ばしにするのは危険です。残日数が減って対象外になるリスクがあります。就職が決まりそうな時点で早めに動いてください。

待期満了後1ヶ月間はハローワーク・エージェント経由限定

厚生労働省リーフレットに記載された給付制限期間中の就職経路に関する要件
引用:厚生労働省

自己都合退職で給付制限がある場合、待期満了後の最初の1ヶ月間は就職経路に制限があります。

この期間に再就職手当の対象になるのは次の2つの経路のみです。

  • ハローワークの紹介による就職
  • 厚生労働省の許可・届出のある職業紹介事業者(転職エージェント)の紹介による就職

転職サイトへの直接応募、知人紹介、企業HPからの自己応募はこの期間は対象外です。ただし1ヶ月経過後は就職経路を問いません。

教育訓練による給付制限解除を受けた場合も注意
給付制限が解除されても、待期満了後1ヶ月間の経路制限は同じく適用されます。「制限が解除されたから自由に応募できる」とは限りません。

1年超の雇用見込みがないと対象外

1年を超えて勤務することが確実であることが条件です。契約社員や派遣社員は特に注意してください。

正社員採用であれば期間の定めがないため、通常は問題ありません。しかし契約社員・派遣社員の場合、雇用契約が1年以下で「更新の見込みなし」だと対象外になる可能性があります。

内定時に確認すべき3つのポイント
・雇用契約書に「契約更新あり」と記載されているか
・契約期間が1年を超えているか
・過去に同じ企業で契約更新の実績があるか

不明な場合はハローワークに相談すれば、対象になるか判断してもらえます。

求職申込み前に内定済みの就職先は対象外

ハローワークでの求職申込み前に内定が出ていた企業への就職は対象外です。順番を間違えると、再就職手当を丸ごと失います。

口頭での内定やメールでの採用連絡も「内定」とみなされるケースがあります。正式な内定通知が出る前にハローワークへ行くのが安全です。

退職後の正しい手順
  1. 退職する
  2. ハローワークで求職申込みをする(受給資格決定)
  3. その後に就職活動を進める

転職活動と退職が同時進行している人は要注意です。離職票を受け取ったら、すぐにハローワークへ向かってください。

自己都合退職から再就職手当の入金までのスケジュール

自己都合退職から再就職手当入金までのタイムスケジュール図。求職申込みから待期期間、就職後の申請までの流れ。

退職から再就職手当の入金まで、全体で約2.5〜3ヶ月かかります。「いつ・何をすべきか」を時系列で整理します。

退職してから実際にお金が振り込まれるまで、どれくらいかかるの?

編集部

再就職手当の入金は就職後約1.5ヶ月が目安です。全体の流れを確認しましょう。

退職〜2週間|離職票の受取りとハローワークで求職申込み

退職後、まず離職票を受け取ってください。この書類がすべての手続きの起点です。

離職票は前の会社が退職日から10日以内にハローワークに届出をし、その後本人の手元に届きます。実際には退職から10日〜2週間程度かかるのが一般的です。届いたらすぐにハローワークに持参してください。

ハローワーク初回訪問の持ち物
・離職票(12の両方)
・マイナンバーカード(または通知カード+身分証明書)
・証明写真2枚(縦3cm × 横2.4cm
・印鑑
・本人名義の預金通帳またはキャッシュカード

この日に受給資格が決定されます。再就職手当の残日数計算にも影響するため、1日でも早く手続きしてください。

申込み後7日間|待期期間の完了を待つ

受給資格決定日から7日間は「待期期間」です。この間はアルバイトを含む一切の就労ができません

待期期間中にアルバイトをすると、その日は待期にカウントされません。待期が延長されます。待期期間中に就職した場合は再就職手当の対象外です。

この7日間は転職活動の準備に充ててください。職務経歴書の見直し、求人検索、転職エージェントへの登録などを進めると効率的です。ただし、退職後に後悔しないための準備をしっかり整えておくことも重要です。

8日目〜1ヶ月|給付制限中に転職活動を進める

待期満了後、給付制限1ヶ月が始まります。この期間が転職活動の本番です。

給付制限中も求職活動の実績は必要です。初回認定日までに原則1回以上の求職活動実績を作ってください。

就職経路に注意
この1ヶ月間に就職する場合は、ハローワークまたは転職エージェント経由であることが再就職手当の条件です。転職サイトの直接応募や知人紹介はこの期間は対象外になります。

1ヶ月が経過した後は就職経路を問いません。転職サイトからの自己応募でも再就職手当を申請できます。

再就職決定後|採用証明書の提出→約1.5ヶ月で入金

再就職が決まったら、「採用証明書」と「再就職手当支給申請書」の提出が必要です。

  1. 就職先に「採用証明書」を記入してもらう
  2. 就職日の前日までにハローワークへ提出:採用証明書を持参し、就職日前日までの失業認定を受ける
  3. 就職日の翌日から1ヶ月以内に「再就職手当支給申請書」を提出
  4. ハローワークで審査:約1〜1.5ヶ月
  5. 指定口座に振込

本人がハローワーク窓口に持参するほか、代理人による提出や郵送でも申請できます。

申請期限は就職日の翌日から1ヶ月以内
この期限を過ぎると原則として不支給です。やむを得ない事情がある場合は、就職日から2年以内であればハローワークに相談してください。

就職日が決まったら、すぐにカレンダーに「申請期限」を記入してください。就職初日に総務部門へ採用証明書の記入を依頼するのがおすすめです。

手続きの流れに不安がある場合は、専門スタッフに相談できます。

「失業保険 自己都合 3ヶ月」で検索した人が知るべき2025年4月改正

「3ヶ月」で検索している人は、古い制度情報を前提にしている可能性があります。2025年4月1日の法改正で、給付制限を含む複数の制度が変わりました。

自己都合だと3ヶ月もらえないって聞いたけど、今は違うの?

編集部

2025年4月以降の退職は給付制限が1ヶ月に短縮されています。「3ヶ月」は旧制度の情報です。

給付制限が旧制度の2ヶ月→1ヶ月に短縮

2025年4月1日以降に離職した自己都合退職者は、給付制限期間が1ヶ月に短縮されました。適用基準は「離職日」です。

離職日給付制限期間
2020年9月30日以前3ヶ月
2020年10月1日〜2025年3月31日2ヶ月(5年以内2回まで)
2025年4月1日以降1ヶ月
※2026年時点の情報です。最新の条件はハローワーク公式サイトでご確認ください

令和7年4月1日以降に離職した方については、正当な理由がない自己都合退職の場合、給付制限期間が2か月から1か月に短縮されます。

出典:厚生労働省「給付制限期間が1か月に短縮されます」(2026年時点)

ネット上には「3ヶ月」「2ヶ月」という古い情報が大量に残っています。退職時期が2025年4月以降であれば、1ヶ月の給付制限が適用される点を押さえてください。

編集部

2025年4月からの改正ポイントや、給付制限が1ヶ月に短縮された背景については、こちらの専門家による解説動画も非常に参考になります。

5年以内に3回以上の自己都合退職は3ヶ月に延長

改正後も例外があります。5年以内に3回以上の正当な理由のない自己都合退職をした場合は、給付制限が3ヶ月に延長されます。

旧制度では「5年以内に2回以上」で3ヶ月でしたが、改正で「3回以上」に緩和されました。2回目までなら1ヶ月の給付制限で済みます。

回数にカウントされないケース
  • 会社都合退職(倒産、整理解雇、雇い止め)
  • 正当な理由のある自己都合退職(病気、介護、配偶者の転勤に伴う転居など)

自分の退職がどの区分に該当するかは、離職票の「離職理由コード」で確認できます。コードの意味がわからない場合は、ハローワーク窓口で相談してください。

教育訓練の受講で給付制限が完全解除

2025年4月以降、厚生労働大臣が指定する教育訓練を受講していれば、自己都合退職の給付制限が解除されます。

対象となる教育訓練
  • 教育訓練給付金の対象となる教育訓練(専門実践、特定一般、一般の3種類)
  • 公共職業訓練(ハローワーク経由で申し込む訓練)
  • 短期訓練受講費の対象となる教育訓練
  • 上記に準ずるものとして職業安定局長が定める訓練

通信講座や資格スクールも対象に含まれます。離職日前1年以内に受講を開始した、または離職後に受講している場合が対象です。2025年4月1日以降に受講を開始したものに限る点に注意してください。

制限解除=すべて自由ではない
給付制限が解除されても、待期満了後1ヶ月間の就職経路制限は同じく適用されます。この点を混同しないように注意してください。

令和7年4月1日以降に厚生労働大臣が指定する教育訓練等を自ら受けた場合、基本手当の給付制限が解除されます。

出典:厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」(2026年時点)

支援機関としての見解
教育訓練による給付制限の解除は、2025年4月改正の中でも活用の余地が大きい制度です。公共職業訓練を受講すれば、給付制限の解除に加えて訓練期間中の給付延長も受けられます。制度を「どう組み合わせるか」で受給額が大きく変わる点は見落とされがちです。
教育訓練による給付制限解除は、再就職の意欲を示す重要な制度です。

「失業保険 自己都合 3ヶ月以内に就職」と検索した人向けQ&A

Q. 給付制限中にアルバイトはしていい?

待期期間(7日間)中は不可です。給付制限期間中はアルバイト可能ですが、条件があります。給付制限中の生活費に不安がある場合は、退職後に受け取れる給付金制度の全体像を把握しておくと、計画的な生活設計ができます。

給付制限中のアルバイトで守るべきライン
  • 労働時間は週20時間未満に収めること
  • 雇用契約は31日未満にすること

20時間以上かつ31日以上の雇用見込みがあると、雇用保険の加入条件を満たします。「就職」と見なされ、失業状態ではなくなります。

無申告は不正受給になる
アルバイトをする場合は必ず事前にハローワークに申告してください。無申告は不正受給とみなされ、受給額の3倍の返還を求められるリスクがあります。

Q. 内定後にハローワークへ登録しても再就職手当はもらえる?

原則もらえません。受給資格決定前に採用が内定していた企業への就職は、再就職手当の条件⑧に抵触します。

退職後の正しい順番は「退職 → 離職票受取り → ハローワークで求職申込み → 転職活動」です。

「まだ正式な内定通知書はもらっていない」「口頭で内々定をもらっただけ」という場合でも、ハローワークの審査で内定時期を確認されることがあります。正式な内定通知が出る前にハローワークへ行くのが安全です。

Q. 申請期限の1ヶ月を過ぎたらどうなる?

原則として不支給です。ただし就職日から2年以内であれば申請が認められる場合があります。

再就職手当支給申請書の提出期限は「就職日の翌日から1ヶ月以内」です。超えると原則として支給されません。

ただし雇用保険法の時効は2年間です。やむを得ない事情(病気、災害など)がある場合は、ハローワークに相談すれば受理される可能性があります。

期限管理のための3つの対策
・就職日をカレンダーに記録し、翌日に「申請開始」のリマインダーを設定する
・就職初日に総務部門へ採用証明書の記入を依頼する
・申請書類一式を就職前に準備しておく

数十万円を「うっかり忘れ」で失うのはもったいないことです。就職日が決まった時点で準備を始めてください。

本記事のまとめ

自己都合退職で3ヶ月以内に再就職する場合、「基本手当がもらえない=損」ではありません。再就職手当を活用すれば、基本手当の60〜70%を一括で受け取れます。就職先の給与と合わせれば、満額受給を上回るケースが大半です。

この記事のポイント
  • 2025年4月改正で給付制限は1ヶ月に短縮(旧制度の「3ヶ月」「2ヶ月」は過去の話)
  • 給付制限中に就職すれば残日数90日 × 70%で再就職手当が最大化される
  • 待期満了後1ヶ月間ハローワーク・エージェント経由の就職のみ対象
  • 求職申込み前の内定は対象外。退職したらまずハローワークへ
  • 申請期限は就職日の翌日から1ヶ月以内(厳守)

制度の条件や手続きに不安がある場合は、専門スタッフに相談できます。

※この記事は2026年時点の制度情報に基づいて作成しています。基本手当日額の上限額は毎年8月1日に改定されるため、最新の金額はハローワークインターネットサービス「就職促進給付」で確認してください。

この記事は以下の公的情報をもとに、社会保険労務士の監修を経て作成しています。
(情報の確認日:2026年

  1. ハローワーク「基本手当について」
  2. ハローワークインターネットサービス「就職促進給付」
  3. 厚生労働省「再就職手当のご案内」
  4. 厚生労働省「給付制限期間が1か月に短縮されます」
  5. 厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」
  6. 厚生労働省「雇用保険制度」
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この記事を書いた人

ソフィアワークラボ編集部のアバター ソフィアワークラボ編集部 求職者支援訓練 認定機関が運営する情報メディア

株式会社ソフィアコミュニケーションズが運営する、退職・失業保険・仕事の悩みに特化した情報メディアです。
当社は独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構の認定を受け、求職者支援訓練(職業訓練校)を運営しています。グループ会社では人材紹介事業も展開しており、求職者の訓練から就職支援までを一貫してサポートしてきた実績があります。
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失業保険・傷病手当金に関する記事は、現役の社会保険労務士が監修しています。

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