【2026版】失業保険の給付制限1ヶ月はいつから?自己都合退職での適用条件

2025年4月からの失業保険法改正、自己都合退職の給付制限が1か月に短縮されることを説明するアイキャッチ画像。

自己都合退職の給付制限が1か月に短縮されたって聞いたけど、自分にも適用されるの?

給付制限が1か月になっても、実際にお金が振り込まれるのはいつなの?

2025年4月の法改正で、自己都合退職の給付制限期間が2か月から1か月に短縮されました。

ただし「自分は本当に1か月で済むのか」「結局いつ振り込まれるのか」がわからず、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

じつは、全員が一律1か月になるわけではありません。

過去の退職歴や離職理由コードによっては3か月に据え置かれるケースもあります。さらに、教育訓練の受講で給付制限そのものをゼロにできる新制度も同時にスタートしています。

この記事では、年間600名以上のキャリア支援実績をもとに、失業保険の給付制限1か月の適用条件・振込時期・制限中の過ごし方まで、2026年現在の最新情報で網羅的に解説します。

この記事でわかること
  • 給付制限1か月が適用される条件と「5年3回ルール」の判定基準
  • 退職から初回振込までの具体的なスケジュール
  • 離職理由コードの確認方法と受給額への影響
  • 給付制限中のアルバイトで守るべきルールと申告義務
  • 教育訓練の受講で給付制限をゼロにする方法
編集部

読み終えたあとには、自分の給付制限が何か月になるかを判断でき、退職後のお金の流れを具体的にイメージできる状態になります。

目次

【結論】失業保険の給付制限1か月は「2025年4月1日以降の離職」が条件

2025年4月1日以降に離職した自己都合退職者は、給付制限が原則1か月に短縮されています。

この改正はすでに施行済みです。2026年現在、あらたに自己都合退職する方は原則としてこの新制度が適用されます。

ただし「全員が1か月」ではありません。

過去の退職歴によっては3か月に据え置かれるケースがあります。自分がどちらに該当するのか、この章で正確に把握しておきましょう。

自己都合退職だと給付制限は2か月じゃなかったっけ?1か月になったのはいつからなの?

編集部

2025年4月1日以降の離職から1か月に短縮されました。ただし例外もあるため、条件を確認しましょう。

年間600名以上のキャリア支援実績をもとに、最新の制度改正をわかりやすく解説します。

失業保険の受給漏れが起きやすい人のと特徴

失業保険でよくあるトラブルが、手続きの不備による受給漏れです。

申請のタイミングを誤る、書類の記載を間違える…

それだけで、本来もらえるはずだった金額の一部を取りこぼすケースは意外と多いんです..。

申請に関しては不安がある場合は、サポートの利用も選択肢に入れてみてください。

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離職日が4月1日以降なら原則1か月適用

自己都合退職の給付制限期間の変遷図。2025年4月以降に離職した場合は1か月に短縮されたことを示す図解。

離職日が2025年4月1日以降であれば、自己都合退職の給付制限は原則1か月です。

根拠は、2024年に成立した「雇用保険法等の一部を改正する法律(令和6年法律第26号)」です。この改正により、通達上の給付制限期間が2か月から1か月へ引き下げられました。

厚生労働省による令和6年雇用保険制度改正の概要資料(給付制限期間の短縮)
引用:厚生労働省

判定の基準になるのは離職日です。離職票に記載される「離職年月日」が2025年4月1日以降であれば、新制度が適用されます。退職日と離職日が異なるケースもあるため、離職票の記載内容で確認してください。

給付制限期間の変遷

・2020年9月まで:3か月(旧制度)
・2020年10月〜2025年3月:2か月(5年以内に3回目以降は3か月)
2025年4月以降:1か月(5年以内に3回目以降は3か月)

わずか5年で3か月→2か月→1か月と段階的に短縮されています。転職しやすい社会を目指す国の方針が反映された結果です。

正当な理由がなく自己の都合により退職した場合の給付制限期間が、2か月から1か月に短縮されます。

出典:厚生労働省「令和6年雇用保険制度改正(令和7年4月1日施行分)について」(2026年時点)
編集部

2025年4月からの改正ポイントについては、以下の専門家による解説動画でも非常に分かりやすくまとめられています。具体的な変更点や注意点をさらに詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

5年以内に3回以上の自己都合退職は3か月

過去5年以内に正当な理由のない自己都合退職を2回以上行い、受給資格決定を受けた場合は例外です。3回目以降の給付制限は3か月に据え置かれます。

「5年」の起算点は、直近の離職日から過去にさかのぼって5年間です。たとえば2026年6月に退職した場合、2021年6月以降の退職歴がカウント対象となります。

カウント対象は「正当な理由のない自己都合退職」のみ
特定理由離職者(病気、介護、配偶者の転勤、契約満了で更新を希望したが認められなかった場合)による退職は、カウントに含まれません。過去の退職理由次第で、自分が思っているよりカウントが少ない可能性があります。

確認方法は離職票の「離職理由コード」です。詳しくはよくある質問で後述します。

給付制限の判定チャート

Q1:離職日は2025年4月1日以降ですか?
→ Noの場合:旧制度が適用されます(給付制限2か月。5年以内に3回目以降は3か月)
→ Yesの場合:Q2へ

Q2:過去5年以内に、正当な理由のない自己都合退職で受給資格決定を2回以上受けていますか?
→ Yesの場合:給付制限は3か月
→ Noの場合:給付制限は1か月

※特定理由離職者(病気・介護・契約満了等)による退職はカウントに含まれません。離職票の離職理由コードで確認しましょう。

離職日前5年間に2回以上、正当な理由がなく自己の都合により退職し、受給資格決定を受けた場合は3か月の給付制限となります。

出典:厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」(2026年時点)

離職理由コードの判定は、受給額に直結する重要なポイントです。次の章で、コードの確認がなぜ大切なのかを解説します。

離職理由コードの確認が受給額を左右する

離職理由コードの違いによる受給開始時期と金額の差。自己都合と特定理由離職でのメリット比較図。

離職理由コードの記載内容によって、給付制限が1か月と3か月のどちらに判定されるかが決まります。自力での申請は可能ですが、制度の複雑さゆえに確認すべきポイントが複数あります。

離職理由コードって、会社が勝手に決めるものなの?自分で変更できる?

編集部

会社が記入しますが、内容に異議がある場合はハローワークで申し立てが可能です。

離職理由コード1つで制限期間が変わる理由

離職票-2の離職理由欄とハローワーク記入欄のサンプル
引用:ハローワークインターネットサービス

離職理由コードは、離職票-2の「離職理由」欄に事業主(会社側)が記入するものです。このコードをもとに、ハローワークが給付制限の期間を判定します。

問題は、会社側の記載があなたの認識と異なるケースがあること。たとえば、病気で退職せざるを得なかったのに「自己都合(コード40)」と記載される事例はめずらしくありません。

もし過去の退職が「自己都合(40)」で処理されていても、実態が「特定理由離職者(23・33等)」に該当すれば、5年3回のカウントが変わります。カウントが減れば、給付制限は3か月ではなく1か月で済む可能性があるのです。

計算例:制限期間の違いによる影響

基本手当日額5,000円の方が、給付制限の差(2か月分=約60日分)だけ受給が遅れると:
5,000円 × 60日 = 約30万円の差

基本手当日額7,000円の場合:
7,000円 × 60日 = 約42万円の差

※受給総額自体は変わりませんが、受給開始が遅れることで生活資金への影響が大きくなります。

申請時に見落としやすいポイント

失業保険の申請手続き自体は自力で進められます。ただし、判断を誤ると受給額や受給開始時期に影響するポイントがいくつかあります。

見落としが多い4つのポイント
・離職理由コードの確認と異議申し立ての判断
・教育訓練による給付制限解除の適用条件(2025年4月新設。詳細は後述
・給付制限中のアルバイト申告ルール(申告漏れは不正受給扱いで3倍返還のリスクあり)
・再就職手当の受給タイミングの判断

受給額の最大化には、制度を熟知した専門家への相談が有効な手段になります。社会保険給付金の申請サポートを行う「退職コンシェルジュ」では、失業保険・傷病手当金・再就職手当の申請を専属チームが支援しています。

引用:退職コンシェルジュ

Googleマップの口コミ評価は4.4点(2026年2月時点)、3,000人以上の申請実績があり、受給率97%と公表されています。

万が一受給できなかった場合の全額返金保証もあるため、まずは無料相談で自分の受給見込みを確認してみてください。

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失業保険の給付制限1か月で初回振込はいつ?

給付制限1か月の場合、退職から初回振込まで約2か月かかります。「1か月に短縮された」と聞くと早くもらえる印象を持ちますが、待機期間や認定日の手続きを含めると、それなりの時間が必要です。

給付制限が1か月なら、退職後1か月でお金が振り込まれるの?

編集部

待機期間や認定日があるため、実際の初回振込は退職から約2か月後が目安です。

待機7日+制限1か月+認定後5営業日の流れ

初回の振込までには「待機期間7日→給付制限1か月→失業認定→振込(約5営業日)」のステップを踏みます。

  1. 離職:ハローワークで求職申込み・離職票を提出
  2. 待機期間7日間:一切支給なし。アルバイトも不可
  3. 給付制限1か月:待機期間の翌日からカウント開始
  4. 失業認定日にハローワークへ出頭:給付制限終了後、最初の認定日に手続き
  5. 認定後おおむね5営業日で口座に振込

「待機期間」と「給付制限」は別物です
待機期間は離職理由を問わず全員に適用される7日間で、受給資格の確認期間にあたります。給付制限は、自己都合退職者にのみ追加で課される受給停止期間です。

もう1つの注意点は、初回の振込額は満額ではないこと。初回は「給付制限終了後〜最初の認定日まで」の日数分のみが対象です。認定日の設定によっては数日分しか支給されないケースもあります。

4月1日退職モデルの振込シミュレーション

4月1日に退職した場合の失業保険受給スケジュール。手続きから初回振込まで約2か月かかる流れ。

4月1日退職のモデルケースでは、初回振込は6月上旬〜中旬が目安になります。

ステップ日付(目安)内容
退職日4月1日最終出社日
ハローワーク手続き4月3日求職申込み・離職票提出
待機期間終了4月10日7日間(4月3日〜9日)
給付制限終了5月10日1か月間(4月10日〜5月9日)
初回認定日5月下旬〜6月上旬ハローワークが指定
初回振込6月上旬〜中旬認定日の約1週間後
※実際の認定日はハローワークが指定するため、上記はあくまで目安です

受給額の目安も確認しておきましょう。基本手当日額は、離職前6か月間の賃金日額の約50〜80%で算出されます。年齢区分別の上限額(2025年8月改定後)は以下のとおりです。

離職時の年齢基本手当日額の上限
29歳以下7,255円
30〜44歳8,055円
45〜59歳8,870円
60〜64歳7,623円
2026年時点の情報です。最新の金額は厚生労働省「基本手当日額等の適用について」で確認してください
厚生労働省発表の令和7年8月1日以降の雇用保険基本手当日額一覧

基本手当日額の最高額は、年齢ごとに定められています。

出典:厚生労働省「雇用保険の基本手当日額が変更になります~令和7年8月1日から~」(2026年時点)

たとえば30代で月給30万円の方の場合、賃金日額は約1万円、基本手当日額は約5,500〜6,600円程度が目安です。退職から初回振込まで約2か月かかるため、その間の生活費として最低でも40〜50万円の蓄えがあると安心です。

※上記はあくまで概算です。実際の支給額はハローワークの認定日設定や個人の条件で変動します。

なお、上記は勤続年数10年未満のケースです。勤続年数が10年以上の方は給付日数が延長され、受給総額も大きく変わります。自分の勤続年数に応じた具体的な給付額を知りたい方は、10年以上勤務した場合の給付額と日数の詳細をご確認ください。

旧制度(2か月)との受給開始日の比較

同じ条件で比較すると、新制度は旧制度より約1か月早く受給が始まります。

比較項目旧制度(制限2か月)新制度(制限1か月)
待機期間終了4月10日4月10日
給付制限終了6月10日5月10日
初回認定日(目安)6月下旬〜7月上旬5月下旬〜6月上旬
初回振込(目安)7月上旬〜中旬6月上旬〜中旬
約1か月早い
※4月1日退職・4月3日手続きのモデルケースで比較

基本手当日額5,000円で計算すると、1か月分(約30日×5,000円=約15万円)早く受給できます。

2026年現在はすでに新制度が施行されています。これから退職する方は原則1か月の給付制限が適用されます。

ただし、2025年3月31日以前に退職した方は旧制度(2か月)が適用されている点にご注意ください。

失業保険の給付制限1か月の間にアルバイトはできる?

給付制限中のアルバイトは可能です。ただし、条件を守らないと「就職」とみなされ、受給資格に影響する場合があります。

1か月間の収入ゼロが不安な方は、ルールを正しく理解したうえで検討しましょう。

給付制限中って、アルバイトしたら受給資格がなくなるんじゃ?

編集部

条件を守ればアルバイトは可能です。ただし申告は必ず必要になります。

失業保険の受給漏れが起きやすい人のと特徴

失業保険でよくあるトラブルが、手続きの不備による受給漏れです。

申請のタイミングを誤る、書類の記載を間違える…

それだけで、本来もらえるはずだった金額の一部を取りこぼすケースは意外と多いんです..。

申請に関しては不安がある場合は、サポートの利用も選択肢に入れてみてください。

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週20時間未満・契約31日未満なら雇用形態は問わない

「週の労働時間20時間未満」かつ「1つの事業所との雇用契約が31日未満」を両方満たす必要があります。

この条件を満たしていれば、雇用形態は問いません。アルバイト、派遣、日雇い、単発、業務委託のいずれでも同じ基準で判定されます。

この条件を超えると「就職」扱いに
就職した扱いになると失業状態ではなくなるため、基本手当の受給資格そのものに影響が出ます。週20時間以上の勤務、または31日以上の雇用契約を結ばないよう注意してください。

もう1つ覚えておきたいのが、労働時間による申告区分の違いです。

1日の労働時間認定申告書上の区分
4時間以上「就労」(○で記入)
4時間未満「内職・手伝い」(×で記入)
※制限中は直接的な減額影響はありませんが、申告書への正確な記入は必要です

制限期間中の収入は基本手当の減額対象外

給付制限期間中は基本手当がそもそも支給されない期間です。そのため、就労収入による基本手当の減額・不支給の計算は適用されません。

期間別:就労収入の扱い

給付制限中:基本手当の減額計算の対象外(ただし週20h・31日ルールは遵守)
受給期間中(認定対象期間中):収入額に応じて基本手当が減額または不支給になる場合あり

週20時間未満・31日未満のルールさえ守れば、制限中に得た収入は手元に残せます。ただし「減額されない」という話であって「申告しなくてよい」という意味ではありません。

ハローワークへの申告を忘れると全額不支給のリスク

編集部

給付制限中のアルバイトには、知らずに破ってしまうと大変なことになる「守るべきルール」がいくつかあります。具体的にどのような働き方なら問題ないのか、こちらの動画で事前に確認しておきましょう。

給付制限中であっても、就労した事実は失業認定日にハローワークへ申告する義務があります。

「制限中は基本手当がもらえないから申告は不要では?」と考えるのは危険です。制限中の就労も申告対象であり、これを怠ると不正受給と判断される可能性があります。

不正受給のペナルティ
・不正受給額の3倍返還(本来の受給額+その2倍の金額を返納)
・以降の受給資格の停止

申告方法はシンプルです。失業認定申告書のカレンダー欄に、就労した日は「○」、内職・手伝いは「×」を記入します。1日でも働いた日があれば記入してください。

給付制限中の1か月は、生活費の不安が大きい時期です。ルールの範囲内でアルバイトしつつ、申請手続きの準備を進めるのが現実的な過ごし方です。

編集部

厚生労働大臣が指定する講座を受講すれば解除されます。オンライン講座も対象です。

指定の教育訓練を受講すれば給付制限が解除される

教育訓練給付制度の対象講座を受講することで、失業保険の給付制限を解除(0か月)できる仕組みの解説図。

厚生労働大臣が指定する教育訓練給付金の対象講座を受講すると、自己都合退職の給付制限が解除されます。

対象となる講座は、教育訓練給付金の対象となる3区分すべてです。

厚生労働省の教育訓練受講による給付制限解除についての案内ページ
引用:厚生労働省
対象となる教育訓練の3区分

一般教育訓練:簿記、TOEIC、FP(ファイナンシャルプランナー)、ITパスポートなど
特定一般教育訓練:宅建、税理士、社会保険労務士、大型免許など
専門実践教育訓練:プログラミングスクール、MBA、看護師、介護福祉士など

オンライン講座や通信制の講座でも、指定を受けていれば解除対象になります。

重要なのは、「受講中」であることが条件だという点です。講座に申し込んだだけでは条件を満たしません。実際に受講を開始し、受給資格決定日までにハローワークへ申し出る必要があります。

なお、この教育訓練による給付制限解除が適用されるのは、2025年4月1日以降に受講を開始した講座に限られます。それ以前に開始した講座は対象外です。

離職前の受講開始でもOK|対象講座の探し方

在職中(離職日前1年以内)に受講を開始した場合でも、給付制限の解除は適用されます。

つまり、退職を計画している段階で先に講座を申し込み・受講開始しておけば、退職後すぐに給付制限なしで基本手当を受給できるのです。

教育訓練給付金の受給要件

初回利用:雇用保険被保険者期間が1年以上
2回目以降:被保険者期間3年以上(前回の受給から3年以上経過)

対象講座は、厚生労働省が提供する検索システムで探せます。資格名や分野、通学形態(通信・オンライン含む)で絞り込み検索が可能です。

対象講座は厚生労働省「教育訓練給付制度 検索システム」で検索できます。

注意点
教育訓練の受講中でも、失業認定を受けるための求職活動は引き続き必要です。訓練と求職活動の両立を計画的に進めてください。

職業訓練校の視点
教育訓練の受講は給付制限解除だけでなく、訓練期間中の給付延長にもつながります。とくに自己都合退職で給付日数が短い方にとっては、スキルアップと経済的な安定を両立できる有効な手段です。訓練コースの定員は早い段階で埋まることが多いため、退職前の情報収集が重要です。

教育訓練を受けている場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます。

出典:厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」(2026年時点)

失業保険の給付制限1か月に関するよくある質問

特定理由離職者は「5年3回」のカウントに含まれる?

含まれません。

特定理由離職者とは、やむを得ない理由で退職した人を指します。具体的には以下のケースが該当します。

  • 病気やケガで働けなくなった
  • 家族の介護が必要になった
  • 配偶者の転勤に同行した
  • 有期雇用の契約満了で、更新を希望したが認められなかった

これらの理由による退職は、離職理由コードでは「23」「33」「34」等に分類されます。5年3回のカウント対象は「正当な理由のない自己都合退職(コード40・45)」のみです。

ケース:会社員Aさん(30代・過去に退職2回)の場合

過去に2回自己都合退職したと思っていたが、うち1回が病気による退職(コード33=特定理由離職者)に該当。カウントは実質1回となり、今回の退職で2回目。給付制限は3か月ではなく1か月で済む結果に。

※個別の状況により判定は異なります。離職票の離職理由コードをハローワークで確認してください。

離職区分コード内容受給資格
1A11解雇(重責解雇を除く)特定受給資格者
2A21雇止め(雇用期間3年以上)特定受給資格者
2B22雇止め(更新明示あり)特定受給資格者
3A31事業主の働きかけによる正当な理由ある自己都合退職特定受給資格者
3C33正当な理由ある自己都合退職(病気・介護等)特定理由離職者
3C34正当な理由ある自己都合退職(病気・介護等)特定理由離職者
4D40正当な理由のない自己都合退職一般受給資格者
4D45正当な理由のない自己都合退職(被保険者期間12か月未満)一般受給資格者
5E50重責解雇一般受給資格者

※5年3回のカウント対象はコード40・45のみです。最新情報は厚生労働省「特定受給資格者の判定基準」で確認してください

離職理由に異議がある場合は、ハローワークで申し立てが可能です。離職票の「本人の判断」欄に「異議あり」と記載し、正しいと考える離職理由に印をつけて提出してください。

給付制限中でも再就職手当はもらえる?

もらえます。ただし、給付制限期間の最初の1か月間はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介による就職が条件です。

再就職手当(早期に安定した職業に就いた場合に一括支給される手当)は、残日数が多いほど支給率が高くなります。「早く就職が決まると損」というのは誤解です。

所定給付日数の残日数支給率
2/3以上残っている基本手当日額の70%×残日数
1/3以上残っている基本手当日額の60%×残日数
計算例:所定給付日数90日・日額6,000円で残日数70日の場合

6,000円 × 70% × 70日 = 294,000円が一括で支給されます。

ただし、給付制限の最初の1か月間だけは制約があります。この期間に就職する場合は、ハローワークまたは厚生労働大臣の許可を受けた職業紹介事業者の紹介によるものに限られます。1か月経過後は、自己応募での就職でも再就職手当の対象になります。

編集部

ただし、早期に就職すると損をするのではと心配な方も多いでしょう。実は、給付制限期間中に就職しても損をしない受給方法があります。詳しくは再就職手当で損しないための詳しい受給戦略で解説していますので、ぜひご覧ください。

給付制限中に扶養に入れる?

給付制限中は基本手当が支給されていない状態のため、収入要件を満たせば配偶者の社会保険の扶養に入れる可能性があります。

社会保険の扶養認定の収入基準は「年収130万円未満」です。給付制限中は基本手当の収入がゼロなので、ほかに収入がなければこの基準をクリアできる可能性があります。

健康保険組合によって判断基準が異なります
「受給資格がある」というだけで扶養を認めない組合もあれば、「実際に受給していない期間は認める」組合もあります。配偶者の勤務先に事前確認してください。

手順は以下のとおりです。

  1. 配偶者の勤務先に確認:健康保険組合に扶養の条件を確認
  2. 扶養に入る手続き:必要書類を提出
  3. 基本手当の受給開始時に扶養を外す:受給中は扶養を外す必要があるケースがほとんど

あわせて、国民健康保険・国民年金の減免制度も知っておきましょう。離職票を市区町村窓口に持参すれば、国民健康保険料の軽減申請が可能です。国民年金も離職を理由に全額免除が認められるケースがあります。

2025年度の国民年金保険料は月額17,510円です(2026年時点)。収入がない時期の大きな負担を軽くできる制度なので、忘れずに手続きしてください。

まとめ:給付制限1か月を正しく活用するために

2025年4月の改正で、自己都合退職の給付制限は原則1か月に短縮されました。この記事のポイントを整理します。

この記事のポイント
  • 2025年4月1日以降の離職なら、給付制限は原則1か月
  • 5年以内に3回以上の自己都合退職は3か月に据え置き
  • 離職理由コードの確認で、カウントが変わる可能性あり
  • 教育訓練を受講すれば給付制限を0か月にできる
  • 制限中のアルバイトは「週20時間未満・31日未満」で可能
  • 制限中でも就労の事実はハローワークへの申告が必須

最初の1ステップとして、まずは自分の離職票の「離職理由コード」を確認してください。コードによって給付制限の期間が変わる可能性があります。手元に離職票がなければ、ハローワークの窓口で受給資格決定時に確認できます。

制度の判断に不安がある場合は、専門家への相談も有効な手段です。退職コンシェルジュでは、失業保険・傷病手当金・再就職手当の申請サポートを無料相談から受け付けています。

編集部

特に、すでに再就職先が決まっている方や内定が出た方は、失業保険の受給タイミングに注意が必要です。再就職が決まった場合の受給戦略はこちらで詳しく解説しています。

※この記事の情報は2026年時点のものです。最新の情報はハローワーク「基本手当について」でご確認ください。

参考文献・出典

この記事は以下の公的情報をもとに、社会保険労務士の監修を経て作成しています。
(情報の確認日:2026年

  1. 厚生労働省「令和6年雇用保険制度改正(令和7年4月1日施行分)について」
  2. 厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」
  3. 厚生労働省「雇用保険の基本手当日額が変更になります~令和7年8月1日から~」
  4. 厚生労働省「令和7年8月1日からの基本手当日額等の適用について」
  5. ハローワークインターネットサービス「基本手当について」
  6. 厚生労働省「特定受給資格者となる離職理由の判定基準」
  7. 厚生労働省「教育訓練給付制度 検索システム」
  8. 日本年金機構「国民年金保険料」
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この記事を書いた人

ソフィアワークラボ編集部のアバター ソフィアワークラボ編集部 求職者支援訓練 認定機関が運営する情報メディア

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当社は独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構の認定を受け、求職者支援訓練(職業訓練校)を運営しています。グループ会社では人材紹介事業も展開しており、求職者の訓練から就職支援までを一貫してサポートしてきた実績があります。
現場で得た知見と、約600名のキャリアコンサルタントとの連携をもとに、制度の仕組みだけでなく「実際にどう動けばいいか」まで踏み込んだ情報をお届けします。
失業保険・傷病手当金に関する記事は、現役の社会保険労務士が監修しています。

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